今回は、「賢者の魔法使い」たちのそれぞれの考えや気持ちを中心に描かれています。
これは「魔法使いの約束」の特徴だと思いますが、キャラクターたちのセリフがとても深く心に刺さるものが多いです。
魔法舎にて
ネロ
ネロは煩わしいことを避けるために魔法使いということを隠して料理屋をやっていました。
（普通の人間のふりをしていれば煩わしいこと全てから解放される）
だから、目立つことはしたくないとの想いからパーティーとパレードの出席に消極的でしたが、リケやミチルの屈託のない笑顔を守るためにパーティーとパレードの出席することを承諾しました。
リケ
リケはネロに「特別な力を人のために使わずに自分だけ楽に生きるつもりですか」と言っていましたね。
そしてネロが作った料理に「こんな温かくて美味しい料理は初めて食べた」と驚いていました。
閉鎖的な環境で育って来ましたが、誰に対しても臆することなく自分の素直な想いや考えなどをはっきりと言えることは素晴らしいと思いました。
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ルチル
ルチルは「使う言葉で優しい人にも酷い人にもなれる、そして使う言葉で心も染まってしまうので、酷い言葉や厳しい言葉ばかり聞いていると心が惨めに縮こまってしまう、だから言葉は魔法と同じ、自分や人を祝福することも呪うこともできる」
とリケとミチルに教えていましたが、本当にその通りだと感じました。
ルチルの心の支え
ルチルの母親は大魔女チレッタで、弟のミチルがお腹に居る時にルチルはチレッタの友達のおじさんを紹介されました。
そしてチレッタの死期が近いことを知り泣き出すルチルに、そのおじさんは山を消し飛ばす程のの魔法を見せ、「あなたとあなたの弟は俺が守ります」とルチルに言ってお守りをくれたそうです。
「どんな時もおじさんが見守っていてれる」安心感は強く、何があっても頑張ってこられたということです。
パレードとパーティーへのそれぞれの想い
＜大いなる厄災＞の爪痕と人々の心
王都やいたるところで＜大いなる厄災＞が近づきすぎた影響で、がけ崩れや地割れ、建物の崩壊などが見られ、人間たちはこの世の終わりに感じているようです。
「賢者の魔法使い」の想い
「賢者の魔法使い」のそれぞれの性格や考え方の違いが現れた場面でした。
フィガロ
世界が絶望しかけた時こそ、人々の希望になる「英雄」が必要とされる
フィガロはファウストや魔法使いに投げられる石から守る
そして人間と敵対しない為に、オズや北の魔法使いがいない分愛想を振りまく必要があると言っていました。
ファウスト
「英雄」は悪役にも仕立てられる（魔法使いを希望と感じる人と同じ位、魔法使いの力不足で世界が滅びると思う人もいる）
恐怖に駆られた人間は、ためらわず残酷なことをする
人間に対し、愛想を振りまくことはできない
シャイロック
パレードで祝福の花が投げられるか、石が投げられるか分からない
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クロエ
とてもパーティーとパレードを楽しみにしていましたが、他の魔法使いたちの話を聞いて不安もありそうですね。
スノウ・ホワイト
人々が最も恐れているオズや北の魔法使いたちを従えられなかったことで、人々の不安がさらに募る可能性が強まりパレードも歓迎されるか分からない
カイン
オズを説得できなかったことを嘆いてもしょうがない。自分たちが堂々としていれば良い
ルチル
「賢者の魔法使い」は誰かの希望になるはず
希望を思い出せば心も穏やかになる
レノックス
普段無口なレノックスが、愛想を振りまくのが苦手なフィガロや東の魔法使い達の代わりに自分が愛想を振りまくと宣言しました
そして、ぎこちないレノックスの笑顔を見た魔法使い達はピリピリした空気が一変して穏やかになりました。
そして、クロエが作ったお揃いの衣装でパレードに臨むこととなりました。
パレードを待つ沿道の人々のほとんどは歓声を上げ「賢者と賢者の魔法使い」を歓迎していました。
しかし一部では、北の魔法使いの不在など不満を口にしている人々や不穏な気配もありましたね。
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最後に
今回は戦いなどの激しい展開はありませんが、「賢者の魔法使い」たちのそれぞれの考えや気持ちなどが丁寧に描かれていました。
『魔法使いの約束』の魅力の一つは、キャラクターのセリフ一言一言がとても深く、心に刺さって来るところだと思います。
これからも心に刺さるキャラクターのセリフにも注目してくださいね。
ここからはストーリーもどんどん進んで行き、予想外の展開もありそうで目が離せません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
